訪問マッサージ

お尻は気にしていたけれど、かかとは見ていなかった。寝たきりの方の小さな変化

寝たきりの方の床ずれ(褥瘡)は、お尻や背中だけでなく、かかとにもできやすいものです。靴下を履き替えるときなどにかかとを見て、赤みが続く、紫色に変わる、水ぶくれができそうといった変化があれば、赤い部分は揉まずに、医師や訪問看護師へ早めに相談しましょう。

お体の変化や施術について気になることは、主治医や医療・介護の担当者へご相談ください。

寝たきりの方を介護されているご家族は、床ずれができないように、お尻や背中の皮膚を気にされていることが多いと思います。

ところが、意外と見落としやすい場所があります。

その中の1つが「かかと」です。

仰向けで寝ているとき、かかとは寝具に触れています。お尻ほど体重がかかっていないように見えますが、実は骨が皮膚のすぐ近くにあるため、圧迫の影響を受けやすい場所なのです。

かかとの赤みは、小さなサインかもしれません

褥瘡(じょくそう)、いわゆる床ずれは、同じ部分への圧迫などによって皮膚やその下の組織が傷つく状態です。

ご自身で寝返りができる方は、眠っている間にも身体の向きを変えています。しかし、筋麻痺や関節拘縮がある方では、それが難しい場合があります。

特にかかとは、足を伸ばして寝ているだけでも圧力が集中しやすい場所です。

「少し赤いけれど、痛がっていないから大丈夫かな」

そう思われることもあるかもしれません。

ただ、感覚が鈍くなっている方や、痛みを言葉で伝えられない方もいらっしゃいます。

赤みが続いたり、紫色に変わったり、水ぶくれができそうなときには、医師や訪問看護師へ早めに相談してください。

足の置き方にも、身体の硬さが関係します

ここで少し、あん摩マッサージ指圧師として施術に携わる立場からお話しします。

寝たきりの方では、足首が下を向いたまま(底屈)硬くなったり、膝が伸びにくくなったり(伸展制限)することがあります。

こうした関節の硬さや変形(拘縮)によって、ベッドに寝ているときの足の向きや、特定の部分への圧力のかかり方が変わる場合があります。

私たち施術者は、筋肉の緊張や関節の動きを確認しながら、その方が無理の少ない姿勢をとれるように考えて施術を行います。

床ずれへの対策には、体位変換や、身体に合った寝具、皮膚の観察(清潔や湿り気)などが欠かせません。訪問看護師などと相談して取り組みます。

また、赤くなった部分を直接揉むことは避けてください。よかれと思った刺激が、かえって皮膚を傷つけることもあるからです。

毎日の介護で、ちょっと見てほしいこと

靴下を履き替えるときや身体を拭くとき、かかとをそっと見てみてください。

左右で色が違わないか。いつもと違う赤みはないか。皮膚が傷ついていないか。

それだけでも、大切な観察になります。

また、床ずれを気にするあまり、ご家族が一晩中起きて身体の向きを変え続けることは、介護する側にとって大きな負担です。

体圧を分散する寝具やクッションなど、訪問看護師やケアマネジャーなどの担当者に相談できる方法もあります。無理にご家族だけで抱え込まないでください。

椅子に座って過ごす時間が長い方のお尻の負担については、コラム「長く椅子に座る高齢の方へ」でも紹介しています。

寝たきりの方にとって、身体の向きを変えることは簡単ではありません。

だからこそ、日々の小さな変化に気づき、ご本人やご家族の困りごとを伺いながら、お手伝いしていきたいと思います。

株式会社アポロの訪問マッサージでは、板橋区・練馬区を中心に、寝たきりの方や、筋麻痺・関節拘縮などがあり、ご自宅や施設で療養されている方のもとへ伺っています。

よくある質問

かかとが赤くなっています。マッサージしてもよいですか?

床ずれ(褥瘡)が疑われるときは、まず揉むことを避け、医師や訪問看護師に相談して判断を仰いでください。赤くなった部分の処置は、医師や訪問看護師が行います。

そのうえで、医師の判断のもとで時期をみて、赤くなった部分を避けながらマッサージを取り入れる場合もあります。

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